10時の試験開始と同時に、皆が一斉に問題用紙の1ページ目を開きます。
いよいよ合格率15%の試験開始です。

まずは90分のReadingとWriting。数行の英文の穴埋め問題。短文、長文の英文と続きます。家で何度もやっていたように1行1行をしっかり線を引きながら読んでいき、重要と思われるところにラインマーカーを引きます。Readingはまあまあの出来、うん、これはいけそうだぞ。
時計を見ると11時、早速Writingへ、トピックに対する考えを120-150字以内で書きます。今回のテーマは過去問でも出た馴染みのテーマ。これもなんとか無事に終了。ちょっと余裕。

1分の休憩の後(短い!)、いよいよ私にとっての試練、30分のListeningです。
右前方のスピーカーから英語が流れ始めた瞬間、えっ、これなに?聞こえない!分からない!えっ、どうして?どうしよう?どうしよう?
今までイヤホンからしか聞いたことのない英語とは全く違う・・・。
焦れば焦るほどどんどん聴こえなくなっていきます。適当にマークシートの欄を塗りつぶします。のどがカラカラになり、吐き気までしてきました。お構いなしにどんどん問題は続きます。
これではいけない、と集中して聞こうとして少し聞こえ始めたところで終了。

虚脱した状態のまま解答用紙が回収され、みんな教室を出ていきます。
私はしばらく立ち上がれません。教室の後ろの席に数人の若者が立っています。机に手をついて立ち上がろうとした瞬間、足がもつれてよろけます。若者がこっちを心配そうに見ている気配がしました。

英語の実力の前に、120分間の集中力を保つ体力がもう私にはないことを痛感しました。
建物を出ると、私よりずっと若い受験生のお母さん達が何人か待っていました。

その3、へつづく。