パッチテストを受けてほしい対象者

①日常生活で使用している化粧品、外用剤、ボディーシャンプー、シャンプー、リンス、洗濯洗剤、柔軟剤などでかぶれている可能性のある人。つまり、顔、首、頭、体の湿疹が治りにくい人、治療をしているのに治りにくい人、アトピー性皮膚炎の人でも、さらに何か合わないものを使用している場合や私が処方している外用剤が合わない場合だってあります。

②職業的に化学薬品、手袋、ゴム手袋、消毒薬、液体せっけんなどを使用して手の症状が治りにくい人。

③薬疹。内服薬を20%の濃度でワセリンと割って、それを試薬とします。しかしこの場合、陽性が出た場合は原因薬剤確定ですが、原因薬剤であっても陰性に出ることが多く、判断は非常に難しくなります。内服薬が2~3個なら、1個ずつ中止してみる、とか、血液検査(DLST)をする方法がありますが、10個ぐらい内服している方の薬疹疑いの場合は、一個ずつ中止や血液検査は難しく、陽性に出てくれることを祈りながらパッチテストをします。

④掌蹠膿疱症。歯科金属のアレルギーが原因のことがあります。陽性に出た金属は歯科医に行って、除去していただきます。金属アレルギーがある方はすべて保険適応になります。

⑤重度の汗疱、異汗性湿疹。④と同じです。

⑥人工関節、ボルト、ステントなどを体に入れる予定の人。または自分の体に入っている金属が原因で皮膚病が治らないのではと疑っている人。

④単に何でかぶれてるか全く見当もつかないが、皮膚病が治らない人。


        パッチテストで使用する試薬

患者さんが持参するもの
植物(栽培している花、観葉植物、野菜など)、金属、香料、ゴムをはじめ、基礎化粧品、メイクアップ化粧品、医師から処方されている外用薬、市販の外用薬、シャンプー、リンス、ヘアケア製品、洗顔料、ビューラー、毛染め剤、歯磨き粉、コンタクトレンズの洗浄液、点眼薬、ボディーソープ、石鹸、洗濯洗剤、柔軟剤、ゴーグル、眼鏡フレーム、ゴム手袋、ビニール手袋、革製手袋、ハンドソープ、仕事で使用するもの、などなど。

当院にある試薬
金属シリーズ:クロム、コバルト、ニッケル、パラジウム、銅、金、銀、インジウム、イリジウム、スズ、水銀、プラチナ、鉄、アルミニウム、チタン、バナジウム、モリブデン、亜鉛

佐藤製薬パッチテストパネルS
日常生活の中にあるアレルギーを引き起こしやすいアレルゲン、22種類の試薬をのせた商品です。防腐剤、香料、ゴム関係、樹脂などです。これを行うことによって、「思ってもみなかったものがアレルゲンだった。」「思ってもいないものにかぶれていた!」となる可能性があります。


          パッチテストの方法

試薬を専用の絆創膏に付けて、背中に貼ります。

48時間後に来院し、絆創膏をはがし、少し時間をおいてから判定を行います。

72時間後にも判定を行います。

試薬Aの部分が赤くなっていれば、陽性となりますが、アレルギー性の反応なのか、刺激性の反応なのかを区別する必要があります。この判定が意外と難しいのです。

貼った当日、翌日、その翌日(48時間判定)の3日間は入浴できません。汗をかくような行動も禁止です。大変ですよね。72時間の判定後はすぐお風呂に直行!

つまり暑い季節は出来ないということなのです。


パッチテストを行える日

パターン  貼る日  48時間後  72時間後
 1
火曜日(午前)
木曜日(午前)金曜日(午前・午後)
 2
水曜日(午前)
金曜日(午前・午後)土曜日(午前)
 3
土曜日(午前)
月曜日(午前・午後)火曜日(午前)

この3パターンの中から選んでいただきます。
パターン3は試薬の個数が多い場合や準備に時間がかかる場合は出来ません。


パッチテストは大変!

①患者さんが大変:なんせ3日間、入浴できないのですから。激しい運動もダメ。髪の毛を洗ったり、下半身を洗ったりするのはOKですが、とにかく背中を濡らさないように!

②スタッフが大変:試薬作成がとにかく大変。
クリームや軟膏、化粧水などはそのままで試薬になりますが、シャンプー、リンス、洗顔料、洗濯洗剤、柔軟剤など、肌に長時間接触しないものは水で1%に希釈したものを試薬とします。
ファンデーション、チーク、アイシャドーなどの粉状の物はワセリンと混ぜます。化粧品は女性の方で多いと20種類以上持っていらっしゃる方がいます。
野菜や植物は、葉っぱ、茎、花に分けてそれぞれすり潰してその液を試薬とします。
手袋は端っこをちょっと切って、裏と表で行います。

③熟練の技:何を試薬とするか、試薬作成、判定。パッチテストは難しいです。


結論

涼しい季節になったら、パッチテストしましょう。パッチテストパネルSもどんどんやるつもりです。