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国民健康保険審査員

約5年前から皮膚科の審査員をやっています。月に1回、寒河江自動車学校の向かいの国保連合会に行って、パソコンとにらめっこです。

何をするのかというと、山形県内の国民健康保険の被保険者が受けた皮膚科診療の診療報酬が適切であるかをチェックするのです。皮膚科はマイナーなので社保は2人、国保は私1人です。内科や外科になると7~8人位ずついます。

国保連合会の4階にある大きな会議室に入ると、デスクとパソコンが50個以上並んでいて、事務方が10人ぐらい仕事をしています。各科の医師、歯科医、薬剤師が指定の席に座って、黙々と画面を見て審査をします。

なんか、偉そうな仕事内容でしょ。私も最初はそう思いましたよ。でもね、

1,板挟み:皮膚科医が行った診療内容、診断、処方、検査、検査回数に問題がある(査定)のではないか?と保険者から、そして事務方から来ます。「そうですね。査定ですね。」となると、今度は皮膚科医は私に対して、「お前は役人の手下か。俺たちの見方じゃないのか。」っていう気持ちになるわけです。いや、誰もそんなはっきり言いませんよ。でも嫌味を言われるわけです。査定になると、その部分の診療報酬が切られる、つまり無くなるということですから、そりゃ頭にも来ます。分かります。

2,判断が難しい:臨床をやっている医師からしたら、「それそれ、う~ん、気持ちはわかる。・・・・でもダメ。」すべての検査、すべての処方には意味があり、適応がすべてに決まっているのです。抗生物質を処方しているのに、細菌感染症の類の診断名がなければダメなわけです。忙しい診療中に保険名など漏れることもあります。分かります!でもやっぱりダメ。でも、あまりにも気持ちが分かる場合や、かなり多くの医師がやっている常識範囲の医療行為の場合は、適応がなくても原審(OK)にします。

3,大原医院の査定:事務方が困ったようにそろそろと席に近づいてきて、「先生のところなんですが・・・。」ここで「見逃して。」とか屁理屈を言ってもみっともないだけですから、大みえを切って「ダメなものはだめ。自分のところでも同じ。思いっきり査定しちゃってください!」と言いながら心で泣く。

4,疲れる:何時間も同じ姿勢でもの凄い集中力で仕事をするから、すごく疲れます。

5,言葉が難しい:随分慣れましたが、業界用語が難しい。査定、原審、容認、詳記、突合、返戻などなど。

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